お待たせしました第八回です
前回はドラフトの勝敗数期待値は3勝3敗ではないというお話しをしましたが
今回はそのことについて詳しくお話ししましょう
7勝するか3敗するかで終了のドラフトルールでは勝敗数のパターンが多くてややこしいので
まずは2勝するか1敗するかで終了するというゲームのモデルを考えてみましょう
勝率が50%であると仮定されている人が2試合を行った際の勝敗パターンは
勝勝・勝負・負勝・負負の全4パターンですね
しかし1敗すると次の試合は行われないというルールなので実際のところは
勝勝・勝負・負無・負無(無=試合なし)になりますね
この4つは同様に確からしいのでそれぞれの確率は25%。つまり
2勝0敗……25% 1勝1敗……25% 0勝1敗……50%
となります
なので勝利数の期待値は2*0.25+1*0.25+0*0.50=0.75(勝)となります
(ちなみに勝敗数の期待値は0.75勝0.75敗になります。まあ勝率50%の人がモデルなので当然と言えば当然なのですが)
たとえ勝率50%の人でも試合の打ち切り条件があるため1勝1敗が期待値にならないですね
さて、これを元にドラフトの期待値を求めようと思うんですが
ドラフトの最多試合パターンは7勝2敗または6勝3敗の9試合
途中で試合が打ち切られるパターンも含めて9試合の勝敗パターンを書き出そうとすると
2^9=512通りあります
流石に全部書き出すのはしんどいのでこういうものを用意しました
勝敗マップです。最初はわかりやすいように全2試合バージョンにしています
まずは縦一列、横一列に「1」と書き込みます
この表を見ると何勝何敗のパターンが何通りあるのかがわかります
例えば0勝2敗の場合は0勝の列、2敗の行にある数字を見に行って
そこに「1」と書かれているので1パターンです
では1勝1敗だとどうなるのかというと
1勝1敗するには1勝0敗か0勝1敗の状態から来るしかありません
なので1勝0敗の1パターンと0勝1敗の1パターンを足して2パターン
という風になります
それでは全9試合が出来るように表を拡大します
こうなりますね
しかしお気づきの方も多いと思いますが
0勝9敗や9勝0敗なんてパターンは存在しない
それどころか3敗するか7勝するとドラフトが終了するので
この表にはドラフトで存在しない勝ちパターンがある
その通りです。それでは3敗するか7勝したときに
別の道に行かないように通り道を取り外しましょう
するとこうなりました
すっきりしましたね
それではルールに従って数字を入れていきましょう
こうなりました
この表を見れば例えば3勝3敗が10パターン、7勝2敗が28パターンあることがわかります
ただし今回は存在しないルートを消し去っているので
それぞれのパターンになる確率は同様に確からしくないということは注意してください
ではそれぞれのパターンな確率はいかほどかというと
例えば0勝3敗の場合は全部で3試合行っているので
1パターン当たりの確率は(1/2)^3=1/8です
同様にして4試合している場合は1/16、5試合している場合は1/32
これが1パターン当たりの確率になります
これでそれぞれの勝敗パターンになる確率がわかるので期待値が求められますね
では結論です
勝率50%であると仮定した人のドラフトの勝ち数の期待値はこうなります
小数に直すと約2.8671875勝です
続いて得られるジェムの期待値
得られるパック数の期待値
以上からドラフトの期待値は約2.8671875勝、約347ジェム、約1.3274609375パックです
ストア基準だと3パック600ジェムで購入できるので1パック200ジェムとすると
パック換算すると約3パックになりますね
これプラス42枚のピックしたカードが手に入ることを考えると
著者的には5000ゴールドを使って5パックを購入するよりかはお得な気がします
もちろん勝率50%の人がモデルなのでそれより勝率が低ければ期待値はこれより低くなりますし
勝率が50%より高ければ期待値は高くなりますのでどちらが得かは人によると思いますが
この記事が一つの判断基準になってくれたら幸いかと思います
それでは今回は以上になります。お疲れさまでした。
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